「肥満体=死亡リスクが高い」は間違っている
肥満体の人はなにかと健康上の問題を抱えていて、寿命も短いようなイメージがあります。しかし、じつは肥満度と死亡リスクはイコールではないのをご存じですか?
アメリカのサウスカロライナ大学による中年男性14,000人の11年の追跡調査によると、フィットネスレベルが高いほど、死亡リスクが30~40%ほど減少するといいます。ここまで聞くと、当たり前の話ですが、おもしろおのはこのあとです。
この死亡リスクの改善については、BMI(肥満度)とは無関係だったのです。すなわち、脂肪を落とせなても、運動を続けてフィットネスレベルが高ければ、肥満体でも長生きするということです。
たしかに、ちょっと歩くだけでも息が上がって汗が吹き出している…そんな「おデブ」のイメージは、あまり長生きするように思えません。しかし、肥満体だからと一括りにはできず、運動している肥満体と、運動していない肥満体とに、死亡リスクの別れ道があったのです。
大切なのはフィットネスレベルということ。「歌って踊れるデブ」のようなキャッチフレーズもあったりしますが、そういう人は長生きできるというわけです。一般的に、肥満体よりもやせている方が健康によいと思っている人が多いでしょうが、大切なのは「やせること」ではなく「運動すること」。「よく食べよく遊ぶ」ことこそ、長生きの秘訣です。